アトランティスの叡智を繋ぐ「モロッコ・フェズ起源」なタロットの話
「タロット・オブ・ザ・スピリット」というデッキがありまして、イマジネーションの世界をそのまま絵にしたようなもので、個人的にはとても好みでした。
各スートがエレメント(四大元素・火地風水)で、数字の意味との組み合わせで読めたら、一枚ずつの意味をバラバラに覚えなくとも構造的に読めそうで、使えたら便利だなと思っていました。
なかなかピンと来ていなかったんですが、解説本を読んだらドはまりしました。英語版ですが、スピ好きにはおすすめのデッキだと思います。
目次
解説本がすばらしかった!
ある日、Amazonのサイトを見ていたらこのデッキの詳しい解説本を見つけ、「このデッキを使わなくても参考になる」というレビューもありました。サンプルをKindleアプリにダウンロードし、これがまた結構たくさん見せてくれますし、翻訳をかけつつ読んでみたら内容が素晴らしくて購入しました。
タロット解説本のはじめのほうによくある「タロットの歴史」についてですが、この本にも掲載されており「はいはい」と思いながら読んでみますと、書き出しから「タロットはアトランティスの…」と始まりました!そんな当然のように!?と驚きました。
これまでにタロットの起源をアトランティスとしていた文を掲載していたのは、ローラ・ノーディックのタロットに付属している小さい本に少し書かれていた程度にしか知りませんでした。
ちなみに、ローラ・ノーディックのタロットもかわいくて好きなのですが、なかなか答えてくれず使えていなかったところ、アトランティス起源の話を知ってからはめちゃくちゃ反応が良くなりました。今では常にデスクに置いてあるタロットとなっています。
タロット付属のオリジナルの小さい本(ニチユーさんがすべてのタロットにつけてくれている日本語のやつではなく、タロット制作者が作ったもの)は読んでみたほうがいいんだなとこの時にしみじみ感じました。
そこにはローラ・ノーディックの付属本よりもすこしくわしく書かれていましたので、ざっくり紹介してみます。
これって普通のタロット史でも言われてることなんですかね??エジプト起源とか、ヨーロッパのトランプ起源とかは見たことがあると思うんですけど。
今回はじめて「ああ、あのフェズってこういうことか」とわかったんですが、「ロイヤル・フェズ・モロッカン・タロット(絶版)」はモロッコ・フェズ起源説に基づいて「聖堂の建設団(BOTA)」の創設者ポール・フォスター・ケースが作ったのだそうです。
ということはどこかの本に、少しはそのあたりの情報もあったんでしょうね。でも小難しい本に掲載されていたとしたら、私の脳はスルーしちゃったのかもしれません笑。詳しくは知りませんでした。
このデッキなんで高価なんだよと思ってましたけど、そういう流れがあってのことなんですね。
ロイヤル・フェズ・モロッカン・タロットは持っておらず、画像を調べるとライダーウェイト版系統のようですが、スピリット・オブ・ザ・タロットは完全にアーティスト系のもので、トートに近いともいえないかなと思います。各カードにつけられたタイトルもオリジナルで、エレメントと数秘の組み合わせす。
では、タロット・オブ・ザ・スピリットの解説本より、いつものように私の翻訳で次の章にてざっくりご紹介します。誤りはあるかもです。
「モロッコ・フェズ起源説」をざっくり
この本にかかれているタロットの歴史について、ざっくりはしょって書いてみますね。
—
西洋のグレートミステリースクールの修練者らは、タロットのルーツはアトランティスの失われた大陸と同じくらい深く、古いと語ります。
その神秘的でスピリチュアルな島は、スペイン半島のジブラルタルのすぐ西の大西洋にあると言われていました。
アトランティスの神殿では、魂や霊性のあらゆる謎を解く鍵が見つけられたと言われています。
しかし不運にも津波がすべてを飲み込んだ時、アトランティスの神官たちはその重要な鍵を携えて四方向に航海し、知恵が失われないよう守りました。
船の一部はブリテン島に上陸し、古代ドルイドの知恵を刺激したと言われています。
また他の者はナイル河口・アレクサンドリアの港に到着しました。そこではアトランティスの教えが、神殿に注意深く保護されました。
アレキサンダー大王は、紀元前 336 年から 323 年にかけて、世界統一の遠征中にアレクサンドリアを設立 (征服) しました。
プトレマイオス 1 世がそこに大図書館を設立したと信じられています。 最盛期にはおそらく 50 万冊の蔵書があったこの図書館は、あふれるほどの蔵書を収容していたセラピス神殿とともに、ヘレニズム世界の知的活動の中心地となり、神秘主義者のコレギウム(組合、団体)本部となりました。
ミステリースクールに関連するアトランティス、エジプト、ギリシャ起源の資料はすべて大図書館と神殿に保管されていたと言われています。
そして西暦 391 年に大図書館とセラピス神殿は、ローマ皇帝テオドシウスの勅令により、キリスト教徒によって略奪され完全に破壊されます。
しかし秘儀はコレギウムの人々によってその危機を逃れ、モロッコのフェズを新しい本拠地とし、保護されました。
フェズでは、科学と哲学について話し合う会議が開催されました。ここでタロットの概念が形成されたと言われています。
要約引用: Tarot of the Spirit 英語版 Pamela Eakins著
「生命の樹」の解説がわかりやすい
この歴史の話以外にも、生命の樹についての解説がわかりやすかったのでご紹介したいと思います。
これまでに何度も見てきましたけど、まず最初の「王冠ってなに?」という感じで、意味が入ってこなかったんですよね。それがこの本の解説の表現が現代的でわかりやすくて、初めて「わぁ~!使えそう!!」と感じました。
たぶん、きちんと教えるところでは口伝などで伝えられていて、図だけではわかりにくかったりするだけなのでしょう。
ミステリースクールなどには通っていないという、私と似たような方は他にもいらっしゃると思いますので、判読が微妙にできるかもしれないしできないかもしれないレベルのメモをあげてみますね。いや無理だな、本人でも何を書いているのかわからない部分があります。詳しくはぜひ、書籍をご覧ください。
きれいに作り直そうと思ったんですけど大変すぎるし、本の内容だし、まぁこのくらいわからない感じがいいのかなと思っちゃいました。
10個の丸のところだけ書き出してみますね。一般的に目にするものと違ったタイトルになっていると思います。
- 可能性
- 力
- 形
- 意志
- 厳しさ
- 真実
- ヴィジョン
- 稲妻
- ポータル
- 聖体拝領(そして物質化する、魂を宿す)
生命の樹・アセンションへの道と、タロットが一致するようになっています。
他にも数秘のそれぞれの数字のテンションのアップダウンを折れ線グラフにするなども図面化されており、画期的だと感じました。これはサンプル部分でご覧いただけたんじゃないかと思います。
実際に感激した体験
また、実際に引いてみた「逆位置連続体験」をお伝えしますね。これがまた感激でしたので。
しばらくやっていなかった、その日のカード・一枚引きを再開しました。すると、へこむほどに毎日、逆位置が出ました。「カードが私を拒否ってるのでは…」という考えも過ぎりましたが、そんな感じでもない気もします。「もう、あんまり逆位置出すと使うのやめるよ!?」と思って引いても逆位置が出ます笑。
そこで、そんなに言うなら理解して、言うことを聞いてみようとこちらの態度を改めました。(なんのためにタロット引いてるんでしょうね、私の日々を褒めて祝福してくれという浅ましさよ)
著者の方が逆位置については採用派で、「そのカードのエネルギーがブロックされている」という読み方をされているとのことでした。そしてネガティブなカード展開があった場合、必ずそれを改善するためにはどうしたらいいかや、なぜこのカードが出たのかなどの追加カードを自分がポジティブになるまで引き、ネガティブな状態では決してリーディングを終えないようにすると書かれていました。
それに習い「それはどうして?」「どうしたらいい?」など追加カードを引いてその理由とアドバイスを心に留めて過ごしました。実際にその通りのことが起こり、アドバイスに従って改善を重ねるよう頑張ってみました。結構負荷もかかりました。
そして次の日カードを引くと、逆位置だったカードが正位置に変化しました!かなり清々しい気持ちに。そしてなんと、同じことがニ週間のうちにニ度、起こりました。
ちゃんとアドバイスしてるやん…ごめんて…ありがとう…
しかもそのアドバイスが、霊的な成長を助けるような性質があるように感じます。
その他にもタロットの絵の中に入る瞑想法についても詳しく書かれており、3人の生徒の例も掲載されていました。それらは長編ラブストーリーのようなものだったり、ごく短い三行感想文のようなものだったりと「これでいいのか」と気持ちをラクにしてくれるものでもありました。全カードを巡るプロセスを、月に7回以下の瞑想で完成するまで行うことが推奨されています。なぜ7回なんだろう、意味あるんでしょうね、きっと。そして、「寛容さ、忍耐力、規律、責任をもってこの道を歩むなら、あなたの意識と日常生活の両方が大きく変容することに気づくでしょう」と締めくくられています。
さまざまな角度からの知識が掲載されており、タロット講座の内容をかなり詳しく再現した、濃い一冊になっていると思います。
まぁ英語なので読むのが面倒なのですが…翻訳が出たらいいですね~。。。
「タロットの叡智をここに」と銘打つと、重たくて難しくて哲学的で、愚か者には理解できぬのだ…という敷居の高い印象がありますが、それをスピリチュアル現代語訳してくれたような、軽やかにしてくれた本でした。