パイロット・キャップレス 万年筆、ペン先はEFかFか

文具

キャップレス万年筆は、その名の通りキャップがありません。
ノック式ボールペンのような使い勝手で、万年筆が使えます。いちいちキャップを外さなくてもいいですし、キャップをどこかに転がしてしまうこともありません。なんと便利な万年筆!!!
そのペン先選びに迷い、何本か購入して使ってみた記録をこちらに残しています。参考になりましたら幸いです。

キャップレスが欲しくなったきっかけ

ある時、Twitterで万年筆で書かれた文字を見て、そのインクの色に一目惚れしました。何のインクか尋ねるとパイロットのブルーブラックとのことでした。早速購入して手持ちのLAMY2000に入れて使ってみると、フローが良すぎて度々インクがぼた落ちしました。キャップを開けるだけでインクが飛んでくることもあって、服にかかりそうになったりしました。私のLAMYにパイロットのインクは合いませんでした。

時期を同じくして、私の大好きな台湾の文房具プロデューサーが愛用されているペンがパイロットのキャップレス・マットブラック(F)であることがわかりました。そのペンは塗装が剥げて、下の真鍮の色が出まくっているのですが、それがカッコイイ。。。
好きなインクもパイロットですし、キャップレスを手にしてみようと思いました。

<追記>2018.11.16
今、彼のキャップレス・マットブラックはこんなことになっています(笑)


以前もダメージジーンズつくるみたいにペンにわざと傷を作ったりする動画があがっていましたが、今回はマスキングしてガンメタルと銅色をスプレーしたみたいですね。
そしてペン先がEFになっています。コメント欄でも「EFだったの!?」という方がいらっしゃいますね。「細字スキー」になられたのかな。
ちなみにかなり前に、プラチナの顔料インク(黒)を入れて使っていると仰っていました。キャップレスに非推奨の顔料インク、勇者です。。。こういうお話を聞くと「せっかく使うんだったら好きに使えばいいかなぁ」と思うのですが、壊れた時にメンテナンスできなくて悲しいことは、やめておこうと思っています。
パイロットさんには、ぜひ「丸洗いできるキャップレス」を作っていただきたい。。。

EFとF、それぞれのメリット

はじめて購入するので、ペン先の具合がわかりません。
EF(極細)か、F(細)か。使用用途は主に手帳への記録です。ほぼ日手帳で、紙はトモエリバーです。どちらも買ってみましたので、両方使ってみた感想をば。

ほぼ日手帳に限っていえば、私の場合Fです。

結構書き込む上に、オリジナルかWEEKSを使っている方はEFの方がいいかも。スタイルフィットの0.38のペンで書いている感覚に近いかな。。。細かくきちきち、もしくはぎっしりと書きたい人向けです。
ほぼ日手帳以外の紙に書くときは、EFだとほっそーーーーーーーーいです。針先でカリカリやっている感じがします。そして筆圧が高い私はペン先が折れないか心配です。

カズンを使っている人や、一日にそんなに文字の書き込み量が無い、という方はFでいいと思います。ほぼ日手帳以外だと、Fでも十分細かく書けます。日本語を様々な紙に書くのに最適と思う汎用性の高い太さです。最初の一本はFがオススメです。

EFは手帳以外には細すぎる感じがありますが、Fだと書いたあとは乾くのを待たないと、隣のページにインクが移ります。ぱっとメモして別のページに・・・という作業が多い手帳にはすぐにインクが乾くEFが便利です。インク吸い取り紙を挟むようにすれば、Fでも問題ありません。


エルバンの吸い取り紙が厚みもちょうどよく、それぞれの手帳のサイズにカットして愛用しています。カズンにはカットせず使用。上にコーヒーが沁みてますね(笑)

友人にEFで書いてもらった後、Fを使ってもらったら「あっ、書きやすい!」とちょっと感動されました。

Mが登場して一変


<追記>2015.12.7
ペン先選択の余地のないキャップレス漆(ITOYAオリジナル限定)を購入しました。M字になります。
それを使い始めたら、FにもEFにも戻れなくなってしまいました。インクは純正インクだとドバドバな感じですが、少し渋めのペリカンBBを入れて丁度よい書き心地に。
ペン先も丸く感じ、はじめは不慣れでしたが徐々に書きやすくなり、ほぼ日手帳カズンに対して、手放せなくなりました。インクとペン先の相性もは大きいですね。

ほぼ日手帳オリジナルには、ペリカンBBをキャップレスFにいれたものを使っています。これもまたよしです。
つまりEFはこれ以後、完全待機組となってしまいました。

<追記>2016.5.11
M字も参戦しまして、新たにどんな心地かFとの対比記事を書きました。

古典ブルーブラックはあかん。

<追記>2016.8.13
ほぼ日手帳カズンに、メインで使用するペン先は。ちょっとした三行日記や、名言などを書く時にはを使うようになりました。太字で少し目立たせることができます。どちらもペリカンのブルーブラックを入れています。このインクでないと違和感を感じるようになってきました。

しかし・・・

<追記>2017.9.29
ペリカンのブルーブラックを入れていたキャップレスのコンバーターを抜いてみたら、コンバーターに腐食跡と思われる変色が見られました。そのことにより、とうとう観念してインクを純正パイロット・ブルーブラックへと変更しました。
ペリカンのブルーブラックは古典インクのため、鉄を腐食させます。ペン先は金でも、内部機構のパーツは鉄でしょうから、そこからやられてしまいます。
長らくペリカン・ブルーブラックを使っていたキャップレスに、オレンジ色のインクを入れたのですが、しばらくは書き始めに青が出ていました。蓋の内側についていると思われます。。。まずい。

デシモ&スタブ参戦、そしてこれから


上がナガサワ限定漆フェルモ、下が2018年限定デシモ。漆と漆じゃないものの塗装比較画像として撮影。黒の深みが違います。

<追記>2018.9.15
デシモというキャップレスの軸が細めのものに、黒金カラーの限定軸が出ると聞いて購入。使ってみると、めちゃめちゃ使いやすい!!!軽い!!!!
ペン先Fにインクは純正パイロットのブルーブラックを入れて使っています。
EFは宍倉ドクターのペンクリニックでフローをよくしてもらいましたが、筆圧高めの私には不向きかも。Mは日記や雑記に使うようになりました。登場回数減りました。

一時、海外からスタブニブ・ユニットを取り寄せて、手帳もメモも、それだけを使っていました。なかなか良いペン先で、大好きです。
記事はこちら。

その頃、手帳はほぼ日手帳weeksに移行。ベースは小さくなるという。。。
今はスタブは控えにまわっていますが、使うとやはり気持ち良い。手帳筆記にも、たまに返り咲きしてます。

そして将来的には、スケッチ用のBが欲しい。中のユニットだけ買おうかしら・・・と考えたりします(金ペン8,000円くらい)。
結局、そのうちすべてのペン先に手を出してしまうのかもしれません。

結論:まずFにすれば潰しがききます。

まずはFから始めよう!ですね。ダメだったら人にあげても違和感のないペン先です。
よほど細かくぎっしり書きたい人は、EFでも大丈夫かと。私の持っていたEFは、フローが渋すぎたようですが、これ一本しか持っていないので個体差はわかりません。そういうペンは、ペンクリニックでケアしてもらえますから、ご安心を。
スケッチする、太字が好きな方はMから。キャップレスのMはかなりフローが良いといいますか、他のメーカーさんよりFとの差が大きいように感じます。

桑坂 碧

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目に見えないものが普通に認められるようになってきたこの時世に、その時々に少しずつ変わっていく大切なことを逃さず、楽しみ、好きなものに手を伸ばし、書き残してい...

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