海外の神アーティストが愛用している日本の文具たち
現在、外でのスケッチや戸外制作にはまっておりますが、100%近く、海外のYouTuberさんたちから情報収集しています。
そして海外スケッチャーさんたちは、必ず日本製の文具をひとつは持っています。
本当に人気で、嬉しくなります。自分が使ったことのないものもありますが、どんなものが人気なのか集めてみました。
目次
外で絵を描く楽しみ
上のサムネイル画像は、バイブルサイズのシステム手帳に、画用紙のポストカードに穴を開けたものを綴じて、スケッチ用品をまとめて入れて持ち歩けるようにしたお絵描きセットです。
バイブルサイズに違和感があって使い続けることができていなかったのですが、このシステム手帳カバーは好きなので、こうして復活できたことが嬉しかったです。
スケッチセットを組み立てるにあたり、他の人が何を使っているのか、どんなものが便利かをYouTubeで検索するのが楽しくて、絵の具、筆、紙、絵の具…と、いろいろと深掘りするようになりました。
日本では「絵を描く」というとインドアなイメージがありますが、海外にはアクティブに外で絵を描く人が多い印象です。アーバンスケッチ、カフェスケッチ、プレインエアーと、スケッチの種類名をいろいろ見かけますし、道具や使用スケッチブック、それらを使う工夫の動画も多いように思います。
透明水彩を使う人もいますが、ガッシュ(不透明水彩)を使う人も多いです。油絵の具をカジュアルに、かわいく使っている人もたくさん見かけ、その気楽さに目から鱗が落ちまくり、ワクワクします。
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また、がっちがちに上手(=本物のような絵が描ける)じゃなくても、楽しんで描いている人は評価されたり、視聴者とのやりとりを楽しまれているようにも感じます。
引き合いに出してごめんなさい…私も彼女のマネをして、このイーゼルと同じバックパックを購入しました。
ペン
ふでDEまんねん
これはスケッチャーさんは必ず持っていると言ってもいいペン。
海外では「Fude de Mannen」とそのまんまの名前で知られています。
ペン先55度の緑のやつが人気です。もしかしてそれしか売ってないのかっていうくらい、みなさんこれ。
だいたいこの中に、ディ・アトラメンティス(ヤンセンといったほうが知っている人が多いかも)のドキュメントインク、つまり水で流れない顔料系のインクを入れて使われています。
この組み合わせは鉄板なようで、色はその人により黒だったりグレーだったり、緑だったりして様々です。残念ながら日本では販売されていないインクですが、国内には顔料系インクは豊富ですしね、国産でいいと思います。
でも個人的にはいつかの折に、アーバングレーをオーダーしようと思っています。
カキモリ つけペン
ステンレスと真鍮、どちらも人気です。売り場はこちら。
インク持ちがいいことと、傾けると幅ひろく塗ることができるのも気に入られているご様子。
タッチが硬質な人、細い線をくっきりさせたい精密画派はステンレス、流れるようなラインでのスケッチや、柔らかめの画風の人は真鍮を気に入っている傾向がありそう。
Sketching in a convex mirror pic.twitter.com/rLmtSWiiJx
— Paul Heaston (@paulheaston) February 12, 2023
白いポスカ
いわゆる「ホワイトを入れる」ために使われています。
水で溶けるので、塗ってからペンの筆跡を消したり、薄く伸ばすこともできます。予想外。
外に持ち歩くのには大変便利なホワイトです。
海外にはめちゃくちゃでかい、アンメルツヨコヨコ・ポスカもあるんですよね。。。国内では見ない気がする。。。
シグノのペン
海外でしか売っていない「Uni-ball UM170 SigNo Gelstick Rollerball Pen 0.7mm」を絶賛している人の動画を見て、中身は同じじゃないかと思うのですが、これが欲しくなりました…握りやすそう… いつかそのうち。
そしてポスカ同様に白いインク太字も人気です。
筆ぺん
ぺんてるの筆ペン(上のやつでなく、よく見る芳名帳や年賀状の宛名書きなどに使うタイプのものも人気)、トンボの筆之助、ゼブラの筆ブラシペンをよく見かける気がします。
呉竹のカラー筆ペンもかなり人気で、海外ではとても愛されているブランドです。
海外カリグラフィ勢の御用達感も強くなってきますね。
パイロット万年筆エラボー
パイロットのエラボーをスケッチに使っていたり、勧める人やお店を見かけます。
海外では「Falcon(ファルコン)」ニブという名前で呼ばれています。
私は持っていないのですが、よくしなるペン先で、線に強弱がつけられるようです。試してみたいですね~。
国産でなければラミーのサファリも人気です。描きやすさもありますが、気楽でいいんでしょうね。私も最近、絵描きに使うようになりました。
水筆
水筆はだいたいこの2種類を見かけます。
呉竹フィス水筆ぺん
呉竹フィス水筆ぺん大
とくに平筆も人気。恐竜絵画&スケッチャーの神、ジェームズ・ガーニーの奥様もこれ。
海外では「Niji」という名前で呼ばれていることもあります。
ぺんてるアクアッシュ
ぺんてる みず筆 アクアッシュ
海外の水彩スケッチキットを購入した際にはいっていたことから、私は逆輸入的に使うようになりました。それまで「へー」と思っていたものが、こんなに便利だとは…!!と驚きました。
そもそもそれが私の水筆・第一号で、今でも使っています。穂先の色素沈着はありますが、乱れも少なく、結構長持ちです。
筆先から水を出しやすくて、私には使いやすいのですが、人によってはこちらは水が出過ぎると感じることもあるようです。
インスタで#aquashというタグで検索すると、たくさん投稿が出てきます。
絵の具や画用紙は?
残念ながら、絵の具と紙は欧米勢が強い印象です。
海外の人が日本の絵の具をレビューしているのは見たことがありますが、愛用しているというのを聞いたことは今のところは少ないです。ホルベインのみ、値段が高くなくて優秀という感じで時々見かけますが、やはりこだわる方はシュミンケやウィンザー&ニュートン、セヌリエ、ダニエル・スミスを使っている人が多いです。(私は今のところダニエル・スミス絵の具のファンです)
せっかく日本で描くなら国産で、例えば月光荘のものを使おうかなと思ったのですが、乾くとパレットから剥がれやすいと聞いて二の足を踏んでいます。色の明るさは素晴らしいので、ユニコーンカラーの絵を描くのには絶対いいと思っています。
画用紙はそれぞれの土地で手に入るものを使用されているように見受けられ、それぞれお気に入りのスケッチブックを使われていますが、エッチャーはどのシリーズも人気が高いように思います。
個人的に国内で販売してほしいのは、Stillman&Birnのシリーズです。
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国内でスケッチブックを購入するとなると、スパイラル綴じで、リボンで結んで閉じるスタイルのもの、ペリペリと一枚ずつ剥がす仕様のものが多くて、モレスキンのようなハードカバーのノート綴じのものについては少なく感じます。
国内では一冊の綴じられた中に絵を貯めていくスケッチブック文化は薄くて、そういった趣味は手帳好きのほうへ流れていっているのかもしれません。
カフェでの手帳タイムを楽しむのと同じように、カフェで絵を描くのを楽しんでみるのも素敵です…というわけで、最後におしゃれ女子のカフェスケッチをご紹介して、この記事をしめくくりたいと思います。。。
【2023-02-24:追記】もうひとつ、最高にクールなのを見つけたので追加します!
この人の使っている水筆はぺんてるですね。